2015年2月27日金曜日

今月の雑誌から Neurosurgical Phlebology 術後脳静脈還流障害(基礎と臨床)

Neurosurgical Phlebology 術後脳静脈還流障害(基礎と臨床) 中瀬裕之 脳神経外科 43(2): 97-107, 2015

Phlebology=静脈学。知りませんでした。
 手術アプローチ時に静脈温存あるいは静脈損傷回避は最も重要なテクニックです。しかし脳静脈については基礎的および臨床的研究が進んでいないとのこと(確かに動脈の発表は非常に多いですがそれに比べて静脈は少ないと思います)。
 本総説では基礎的な知見を踏まえたうえでpterional approach、interhemispheric approach、subtemporal approach等について静脈の面からの注意点が述べられています。また出血時にはオキシセル+フィブリン糊のA液よりもゼルフォルム+B液のほうが止血効果が高いなど実際的なtipsも述べられています。
雑誌の編集後記にもあるように脳神経外科医必読の内容と思います。

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